『姿勢のためにも足のアーチを大切に!』
【カイロこまば通信】

カイロこまば通信は、2006年11月から当院入口で配布してきたニュースレターです。様々なテーマで健康情報を発信していますので、ぜひご覧ください。順次掲載して行きます!

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テーマ:姿勢のためにも足のアーチを大切に!

足から脳に伝える神経刺激は姿勢を維持するためには欠くことのできない情報です。だからこそ、姿勢を考える上でも足の機能は大切なのです。今回は、大切な足について、特にアーチの重要性についてお話します。

まずはここでの定義から。一般的に足というと太腿の付け根から足の指先までの広い範囲を指すこともありますが、ここでは足=足首から指先までとします。

では、前回に続いてまた○×クイズですが、

(Q1) 足には複数の骨がある。

(Q2) 足の裏の内側にはアーチ(土踏まずの所が浮いていて、指側と踵側が地面に接している…)があるが、外側にも横にもアーチがある。


どうでしょうか? Q1はもちろん"○"です。Q2は少々難しいかもしれませんが、こちらも"○"です。

には距骨、踵骨、舟状骨といったたくさんの骨があり、それらの骨の連結を保つために靭帯と筋肉が複雑に付着しています。それらを有効に機能させるためにアーチ(地面に接しない部分をつくる弓状のカーブ…内側縦アーチ、外側縦アーチ、横アーチと3種類あります…)があるのですが、体重による負荷や地面からの衝撃を吸収するためになくてはならない構造です。

足を内側から見た時の足のアーチを示したイラスト

ところで、赤ちゃんの足を見たことはありますか? とても小さくて可愛く、その足でたっちする姿なんて想像できないですよね。でも、2歳になる娘の足を見ると、「いつのまにこんなに…」と思いたくなるほどしっかりとした足になっています。アーチの形成はもう少しきちんと歩けるようになってから(10歳頃でほぼ完成…)ですが、歩くことで脳にフィードバックされる感覚刺激こそがアーチを作る促進剤なのです。

赤ちゃんの足の画像

足にはたくさんの固有感覚(身体の今ある位置、角度、スピードなどを脳に送り、姿勢的なバランスを保たせるために働く無意識だけどとても大切な感覚情報です…)を感知する受容器(神経の末端です…)があります。これらが活発に刺激されることが必要で、不十分だと扁平足になるリスクも出てきます(最近は子供が外で遊ぶ機会も場所も減っていますが、足の発達の側面から見ても残念なことです…)。歩く時にはまず踵のやや外側が接地して徐々に内側に重心が移り、最後は母趾(足の親指)から離れるといった歩行パターンがあるのですが、扁平足ではこのパターンが崩れ、踵の中心付近に接地してすぐに内側に重心が移ってしまいます。アーチの崩れによる歩行パターンの変化は脳に伝わる固有感覚情報を変えることになりますから、脳ではそれに沿った姿勢を取るよう各部の姿勢筋に指令を出すことになります(歩行時の姿勢にも影響してきます…)

当たり前かもしれませんが、アーチの減少は成長時だけの問題ではありません。大人になってからも、足は常に負担を強いられます。合わない靴をはいたり、長い立ち仕事をしたり、運動不足になったり、体重が増えたりと様々です。繰り返す捻挫も靭帯を弛緩させ、足の機能に影響を及ぼします。

「自分は扁平足じゃない」と足の裏を見ながら思っていても、立つと土踏まずがなくなったり、アキレス腱がくの字に曲がったりする方も多いです。そのような方は足に関わる筋肉の機能的なバランスを欠いていて、固有受容器からの刺激が十分に伝わらない状態になっているのかもしれません。内側縦アーチが減少すると、下腿(膝から下)は代償的に内旋しますから、その内旋を膝や股、或いは骨盤や腰が吸収しなければなりません(見て分かる程の変化が出てくるかは皆さんの各部の機能的な柔軟性に関わってきます…)。そのような補正作用が各部にとって吸収できずに負担となると、痛みとなって現れてくるのです。

最後ですが、カイロプラクティックでは足の問題に対してどのようなことをするのでしょうか。カイロプラクティックが目指す到達点は機能的な問題の改善と波及する影響を除くことでもたらされるより健康な生活です。足だけでなく膝、股関節、骨盤を含めてトータルにバランスを判断し、必要な部位にカイロプラクティックアジャストメントを行います。また、関連する筋肉のアンバランスを改善させることで、足の機能をより良い状態に導いて行きます(必要に応じてエクササイズもお願いします…)。なお、影響が大きい場合は自分の足に合った靴を専門店で作ってもらう事も大切です。

カイロこまば通信vol30のイメージ画像

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