妊娠中のお尻の痛み
【症例報告14】

カイロプラクティックこまば
【東京都目黒区 井の頭線駒場東大前駅すぐ】

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症例のポイント:妊婦さんですが、関節へのアジャストメントを選択し、良好な結果が得られています。もちろん、事前に刺激に対する反応の度合を判断した上での選択です。

30代女性。(妊娠7ヶ月の妊婦さんです)

症状

  • この5年くらい軽い腰痛はあったが、妊娠してからまた痛くなってきた。
  • 最近一ヶ月くらい右殿部(お尻)から大腿(太もも)背側にかけてピリピリする痛みが強くでる。
  • 足にしびれ感はなく、もともとあった腰痛も今は大丈夫。
  • 同じ姿勢をしてからの動き出しで痛みが出る。ずっと座っていても痛くなる。

経過

まずは立位姿勢をチェックしてみたところ、お腹が大きいこともあって腰から反っており、それに加えて左右の骨盤に高さの違いがありました。また、座位で骨盤の動きをみると左右非対称な動きをしていたこともあって、骨盤の機能障害が疑われました。

ただ、筋力テストでは、腸腰筋(体幹の筋肉としてよく紹介されます…)の両側弱化は認められたのですが、中殿筋や大腿筋膜張筋、ハムストリングス、梨状筋といった骨盤周囲の主要な筋肉は概ねしっかりしていました。痛みがあると周囲の筋肉は抑制がかかって弱くなりがちですが、この患者さんの場合はしっかりしており、関節の機能障害を改善させれば骨盤の安定性は早い段階で回復するであろうということが推察されました。

施術方法としては、初回・2回目ともにアジャストメントを選択しています。今回選択したアジャストメントは、横向きで仙腸関節や腰椎に瞬発的な力を加える方法だったのですが、もちろん、赤ちゃんに影響しないよう細心の注意を払い、軽い刺激しか加えていません。患者さんにも確認しておりますが、全然問題なかったとのことでした

3回目来院時には骨盤の傾きや左右非対称な動きは改善していたため、それ以降はアジャストメントを用いず、筋バランスの調整をしております。なお、産後の骨盤矯正でいらした際には腰椎にアジャストメントをしております。

症状の推移ですが、”座った状態から立つ、仰向けから起き上がる”といった時の痛みは2回目来院時にもまだ残っていました。3回目来院時に伺った際には症状は落ち着いてきており、4回目来院時には「はじめの様な痛みはなく、歩きすぎたり、屈むと少し痛む」程度まで改善していました。

状態が安定してきたこともあって4週間後と間隔をあけて来院して頂いたのですが、「最近は調子がよく、痛みも大丈夫」とのことでした

妊娠中にお尻に痛みが出る方は多いです。片側に出る痛みですので、まずは腰椎や骨盤(関節機能障害…)、骨盤周囲にある筋肉(筋筋膜痛症候群…)といった問題が疑われます。とはいっても、関節と筋肉の問題は個々にあると言う訳ではなく、相互に関わっていますから、結局は両面からアプローチしています(AKは筋力テストを用いて状態を判断することもあって、特にその傾向があります…)。

妊婦さんの場合、まずは筋バランスを中心に調整することが多いのですが、この患者さんの場合はまずは関節の問題を改善させるべきと判断し、アジャストメントを選択しました。結果、早い段階で症状は落ち着いています。カイロプラクティックの中には様々な施術方法がありますし、当院でもその患者さんの状態に応じて適切な方法を選択しております。

とはいっても、何よりも重視しないといけないことは赤ちゃんに負担がかからないようにすること。その判断をする上で重視している点は、母体への刺激に対する反応です。そのチェックは検査から始まっています。筋肉や関節を押した際にどのような反応をみせるのか、痛みを感じる閾値(反応が起きる最低の刺激量…)が高いのか低いのか、筋力テストでしっかりと力が出せるのかといった内容をチェックしながらどのようなアプローチをすべきか判断しております。

もちろん、患者さんに理解して頂くことが前提です。しっかりと説明して納得頂いた上で施術するよう努めています。心配があるということであれば、その心配を尊重します。ですので、気になる点がございましたら、何でも言ってください。

※症例の一覧はこちら→症例報告

心配なことは何でも相談してくださいという文章を入れた妊婦さんの画像

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