カイロプラクティックは病気を治すのではなく、健康を取り戻すアプローチです
身体の機能(働き)を重視しています
カイロプラクティックって何をしてくれるの?
整形外科や接骨院とここが違う!
整形外科や接骨院は患者さんの訴える直接的な痛みをとるために薬や物理療法を用います。痛みを出す原因が外傷からの場合はとても効果的。ただ、カイロプラクティックにとって痛みは一つの指標であって、全身から痛みを引き起こしかねない機能的な問題を探って行くのです。アジャストメントと言われる手技を用いて、機能的な問題の改善にあたるところも異なります。
機能的な問題をもう少し詳しく…
骨折した…靭帯が断裂した…は身体の構造自体が崩れています。X線写真やMRIで判断できるのはこのような問題です。ただ、痛みから腰が動かせないとか、肩があがらないといった症状は画像診断では分かりません。構造は問題ないが機能(=働き)に問題があるようなケースは、筋肉に神経的な抑制がかかったり、関節周囲組織の変性から可動性に影響が出たりといった様々な要因が絡んできます。この機能的な問題こそ、カイロが得意とする範囲です。
実際どのようなことをするの?
背骨・骨盤は中に通る神経(脊髄)を保護する役割を果たしています。とはいえ、生活習慣やストレスが負担を強いることで、逆に神経系の働きを阻害する要因にもなり得るのです。私達は、背骨・骨盤の機能的な問題を改善し、神経系の働きを高めることで、健康な状態に戻ろうとする皆さんの身体の案内人の役割を果たしているのです。そのために、アジャストメントという瞬発的な力を加えることもありますし、筋肉の働きを改善させるために反射を利用したアプローチも行います。
そもそもカイロプラクティックって何なの?
整体との違いがよく分からない…
まず始めに感じる疑問はこれだと思います。「”カイロプラクティック・整体”というように並べて書いてあるところもよく見かけるし…どちらも背骨や骨盤を矯正するようだし…?」と悩んでしまいますよね。法制化されていないこともあって、院側も知名度や響きからさほど気にせず使っているというのが現状です。ただ、整体は日本古来の武術をベースとして様々な施術法を取り込みながら独自に体系化したものですし、カイロプラクティックは1895年にアメリカで誕生し、欧米を中心に発展してきた手技療法です。どちらも背骨や骨盤に施術するので似たようなものと捉えられがちですが、人にはそれぞれ個性があるように、整体とカイロプラクティックにも個性があり、別なものなのです。それをひと括りにするのはどうでしょうか…。
ではカイロプラクティックって何なの?
本題はここですよね。カイロプラクティックは1895年にアメリカで誕生した後、世界中に広がり、およそ40の国や地域で法制化されている手技療法です。WHO(世界保健機関)にも認められているヘルスケアで、カイロプラクティックの語源(ギリシャ語の「手による」の意味から作られた造語)が示しているとおり、外科手術や薬物を用いない手による保存的療法です。
国際的な定義(WFCによる1999年ニュージーランド採択)としては、
カイロプラクティックとは、筋骨格系の機能・構造的な障害と、それが及ぼす神経系の機能異常、ひいては健康全般への影響を診断、治療、予防する専門職である。脊柱マニュピレーション(アジャストメント)を主とした徒手治療を特徴とする。
と表現されております。
ここに至る道のりは厳しいものだったようで、認められるために法廷闘争を繰り返したり、基礎研究を充実させたり、一定以上の教育基準を定めたりと諸先輩方のご尽力のおかげで神経筋骨格系の専門家という地位を築くことになったのです。
カイロプラクティックの個性…
何にしろ時間が経つと少しずつ変わって行くものです。が、カイロプラクティックには変わらぬ一つの体系が存在しています。哲学、科学、芸術(技術)という3つの柱を保つことで、単なる代替医療技術ではなく、その効果を研究する科学的側面、カイロプラクティックの本質を追求する哲学的側面を合わせ持つ体系化されたヘルスケアとして存続しているのです。この3つの柱を持ち続けていることこそが、個性です。カイロプラクティックを単なるテクニックとしてしか見ていないとすると、それはもうカイロプラクティックではないのです。
さて、話を戻しましょう。
最後となりますが、カイロプラクティックは西洋医学とはスタンスが異なります。病気を治すアプローチよりも健康を取り戻すアプローチ。似ているようで違うもの。病院でも腰痛の原因が判明するのはたかだか20%。画像診断を用いても、ほとんどはその原因が特定できないのです。だからこそ違う側面からの判断が求められるのです。病因を探すのではなく、より健康な状態を探すこと。カイロプラクティックが110年以上の歴史を通して世界中に広まった理由は、西洋医学に対するアンチテーゼとして、その存在価値を患者さんである皆さん自身に感じ取って頂けているからではないでしょうか。