子どもの姿勢(左右の偏りの改善)
【症例報告12】

カイロプラクティックこまば
【東京都目黒区 井の頭線駒場東大前駅すぐ】

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症例のポイント:お子さんの姿勢をみて左右の偏りがある場合は、早目に対処することが望まれます。姿勢は一時的には崩れるものですが、慢性化による姿勢の変化は避けたいところです。

4歳の男の子。ご両親と一緒に来院されました。

症状

  • 食事中に座っていると身体が左側に傾く。
  • 2歳の頃から左胸が右胸より盛り上がっている。
  • 背中が丸まる。

経過

立位姿勢をチェックすると骨盤に左右の傾きがあり、上半身が下半身に対して左にシフトする姿勢をとっていました。また、胸部をみると確かに左側が隆起して見え、胸骨・肋骨・胸椎から構成される胸郭に傾きがあることが示唆されました。横からの姿勢では、お腹を突き出して腰は反り、胸背部は丸まる姿勢になっていました。

まずは、土台となる骨盤の傾きを改善するよう、モビリゼーションというゆっくりとした動きを用いながら骨盤の矯正を行いました。また、筋バランスがとれていない点を考慮し、背骨を右側に引き寄せる働きのある右腸腰筋に着目。筋肉がしっかりと働けるよう反復運動を行い、日常のエクササイズとしても指導しました。

2回目来院時、上半身の左シフトは認められたのですが、左胸の隆起は前回よりも軽減していました。今回は脊柱・骨盤へのカイロプラクティックによる調整に加え、お臍の位置が右側に偏っている点に着目して、腹筋を真っ直ぐ使うことを意識したエクササイズを指導しました。

3回目来院時に伺ったところ食事中の傾きはまだあるとのことでしたが、姿勢をみると骨盤の傾きや上半身の左シフトは認められず、左胸部の隆起は仰向けだと少しぐらいのところまで改善していました。とはいえ、胸郭全体の傾きや座位での左胸の隆起はまだ気になるレベルなので、お臍の位置の偏りが残っている点からもエクササイズを続けてもらうようお願いしました。

2ヶ月ほど間隔を開けた4回目来院時には、食事の際の左側への傾きはなくなり(ソファに座るとまだでるとのことでしたが…)、左胸の隆起もだいぶよくなったとのことでした。姿勢をチェックしたところ、お臍の位置や胸郭全体の傾きは概ね良好で、左胸の隆起は少し残っていますがさほど気にならないレベルまで改善していました。

腹筋を使うエクササイズでは、はじめはご両親に手伝ってもらっていたのですが、自分で真っ直ぐに持ち上げることが出来るようになっていました。姿勢が概ね改善していることもあり、今後は、エクササイズを継続して頂きながら、また姿勢が崩れてくるようであれば来院して頂くこととしました。

子供の姿勢が崩れていることを示したイラスト

お子さんの姿勢が気になったことはありませんか?

我が家の子ども達を見ていても気になることは多く、「姿勢をなおして!」と言っても「は~い…」というくらいでその時はなおしてもまた戻ってしまいます。視力や読書といった趣味など様々な要因が絡むので、なかなか簡単にはなおらないものですが、その姿勢が慢性化することは避けたいところです。特に背骨の上胸部のフィクセーション(複数の椎骨の可動性が低下した状態)は崩れた姿勢の恒常化に関わってきます。猫背のような横からの姿勢の問題についてはまた別の機会にご紹介するつもりですが、今回のケースのように、左右の偏りがある場合は早めに対応するべきです。

骨盤の傾きを矯正することはさほど難しくないのですが、それをキープして姿勢をなおすとなると簡単ではありません。筋バランスを含めて、偏りがあればそれを補正する方向に習慣づけなければならないのです。姿勢を注意してなおさせようとしても、なかなか上手く行かないもの…。左右差をつけながら、あるいは左右差なく身体を動かせしながらといったエクササイズを組み合わせて偏りの習慣を改善させて行くという方法もありますので、ご参考まで。

繰り返しになりますが、姿勢をなおすのは簡単ではありません。お子さんに興味を持って続けてもらうことが大切ですが、我が家の子ども達のように親から言われるだけだとなかなか響いてこないもの…。お家の方以外の人に指摘してもらうことが子ども達の意識付けのきっかけになることもありますので、気になる場合はぜひご相談ください。

とはいっても、ご両親の協力は欠かせません。エクササイズが必要な場合はご一緒にして頂くことが大切です。きれいな姿勢をしている時は褒めてあげるのも良いと思います。

※症例の一覧はこちら→症例報告

テーブルに向かって座っている子供のイラスト

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