回盲弁症候群(ぎっくり腰後しばらく残る腰痛)
【症例報告19】

カイロプラクティックこまば
【東京都目黒区 井の頭線駒場東大前駅すぐ】

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症例のポイント:ぎっくり腰の痛みが残る場合、安定をもたらす筋肉が弱いままというケースが多くみられます。筋骨格だけでなく胃腸の問題も視野に入れてチェックしてみることも大切です。

60代女性。

症状

  • 転居もあって久しぶりに来院された患者さんです。
  • 半月ほど前に草むしりからぎっくり腰になって、その後も痛みが残っていた。
  • 昨日痛みが増して、今日は少し落ち着くもズーンとした痛みが残っている。
  • 3か月ほど前に胃カメラの検査をして逆流性胃腸炎と言われた。
  • 胃下垂もある。

経過

ぎっくり腰を引き起こしたきっかけは草むしりですが、急性期を過ぎても痛みが残るだけでなく、昨日痛みが強まって今日もズーンとした痛みがあるということから、その他の要因も含めた検査が必要と考えられました。筋力検査をしたところ、腸腰筋や大腿直筋、大腿筋膜張筋といった股関節屈曲に関わる筋群が左右両側弱化。筋力が改善するポイントを探るために最近の体調に関するお話を伺ったところ、胃腸に関するお話がありました。胸焼け・ゲップといった逆流性食道炎・胃腸炎の症状はないようでしたが、何点かチェックしたところ胃に関連する反射点と回盲弁症候群に関わるポイントを触れてもらうと一時的に筋力が強くなりました。

回盲弁症候群へのアプローチ、および胃の反射点への刺激を加えたカイロプラクティック治療を行ったところ、弱化筋は改善し、ズーンとした痛みも落ち着きました。左臀部に重さが残ったのですが、そちらは梨状筋のストレッチで改善しています。

今回は近くにいらっしゃる用事もあって来院されたのですが、普段は遠いこともあり、症状が残るようであれば早い段階で来院して頂くことにしました。その後予約はなかったので問題なく落ち着いて頂けたようです。

腰に痛みがある女性のイラスト

まずは回盲弁症候群とは何か…からですが、回盲弁とは小腸(回腸)と大腸(盲腸)との境にある弁のことです。その弁は、小腸の内容物を大腸に送って逆流を阻止する役割を担っているのですが、食生活習慣(例えば辛い物、カフェイン、アルコールをたくさん摂取したり…)や自律神経、周囲の臓器からの影響によって開く、閉じるのどちらかに偏ることがあり、全身に関わる様々な症状を引き起こします。季節の変わり目に起こりやすいトラブルでもあります。

この患者さんは、もともと定期的にみさせて頂いていたのですが、その際は胃腸の問題を考慮したアプローチはしておりませんでした。今回は半月前のぎっくり腰の痛みが残っているということ、体調に関わるお話を伺って胃腸の問題が疑われたこと、回盲弁症候群の起こりやすい季節の変わり目であったことから、このようなアプローチになりました。

症例名として回盲弁症候群を上げたのですが、回盲弁症候群の典型的な症状から疑ったという訳ではなく、胃腸障害が疑われたので回盲弁をチェックしたという流れです。ただ、今回のように下肢の筋群が不安定なので回盲弁を調整したら筋力が回復したというケースはとても多く、胃腸のトラブルは神経系を介して脳に働きかけてしまうことも考慮し、前よりも頻繁にチェックするようにしています。

急性の痛みがなかなか抜けない、思い当たる原因なく痛みが出たという場合は、より広い視点からチェックする必要があります。もしかしたら胃腸の問題、それも回盲弁症候群が潜んでいるかもしれません。アプライド・キネシオロジー(AK)は、そのような点からのチェックにも優れていますので、気になる場合はぜひご来院ください。

ちなみに、逆流性胃腸炎と診断されたとのことからAKでの横隔裂孔ヘルニアのチェックを行ったのですが、特段変化はなく、現状への影響は低いと判断し、今回は調整しておりません。

※症例の一覧はこちら→症例報告

回盲弁の位置を示すイラスト

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