『加齢に伴う背骨の変化を知っておこう!』
【カイロこまば通信】

カイロこまば通信は、2006年11月から当院入口で配布してきたニュースレターです。様々なテーマで健康情報を発信していますので、ぜひご覧ください。順次掲載して行きます!

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テーマ:加齢に伴う背骨の変化を知っておこう!

年をとると身体は変化してくるものです。なるべく年をとりたくないという思いは、皆さんに共通した願いですよね。とはいえ自然界の法則のようなもので、なかなか避けることはできません。ただ、変化を知っておくことは予防のためにも大切です。今回は、カイロプラクティックが重視する背骨における変化について、お話して行きます。

背骨をしっかりと動かしてあげることは背骨の健康維持、老化防止にとってとても大切なことです。

仕事がら座っていることが多いビジネスマン、立ったり歩いたりすることは多いけど前屈みの姿勢が多い主婦の皆さん、ちょっと日常生活を振り返ってみてください。普段からウォーキングやランニングをしているから、週末はジムに通っているからという方も、もう一度見直してみてください。

背骨の動きには、前に屈む、後ろに反らす、左右に倒す、左右に回すといった動きがあります。普段の行動を見直してみると、ある特定方向の動きばかりで、その他の動きはなかなかしていないものです(よくヨガをしている、とか毎日全身のストレッチやラジオ体操をしているというような方は別ですが…)。普段の生活様式では前に屈むことが多く、身体を後ろに反らすことはあまりしませんよね? 週末にゴルフをしている、ジムに通っている、ウォーキングやランニングをしているという方も多いと思いますが、背骨が色々な方向にしっかりと動いているかと言うと…どうでしょう。

さて、何でこのようなお話をしているかと言うと、背骨の加齢に伴う変化が関係しているからです。

背骨は24個の椎骨と言われる骨の集合体です。上下2つの椎骨の間には動きに関わる関節筋肉、軟骨で出来たクッションの役割を果たす椎間板、安定性を高めるための靭帯といった構造や組織がたくさん集まっています。それらは加齢に伴って変性して行きます。椎骨は骨量が減少して強度が低下します。組織は水分量が低下し、コラーゲンといった成分も減少します。動きが十分でないと組織が癒着する危険性も高まります。クッションの役割を果たしている椎間板も水分量が減少すると、空気が抜けた自転車のタイヤのように厚みがなくなり、かたくなった鏡餅(最近は真空パックで、更に小分けされているのが普通なのでめっきり見なくなりましたね…)のようにひび割れが出来てきます。上からの荷重(頭や腕の重み)、下からの衝撃(地面からの反発力)を上手く逃がすことができなくなってしまうのです。

背骨の分節と椎間板の変性をイメージしたイラスト

このような加齢に伴う変性を少しでも遅らせることこそがQOL(生活の質)の向上、もっと言うと健康につながります。

変性は固定、つまり動かさないと進みます。逆に動かすこと、つまり構造や組織に適切な負荷をかけてあげることで遅らすことが出来るのです。確かに酷使することでも変性は生じますが、中程度の運動は背骨にとって欠くことが出来ない栄養なのです(例えば、関節の一部や椎間板を構成する軟骨は栄養の補給と老廃物の排出を荷重の増減で行っています!)

背骨には様々な方向への動きがありますし、首や腰といったレベルごとに得意とする動きがあります。日常生活を繰り返しているだけでは背骨の様々な動きに対応できるほどの運動は行えていないのではないでしょうか。少しずつでも構わないと思います(急に無理な運動をしては逆に傷めてしまいます)。週末に子供と一緒に走ったりキャッチボールしたりすることからはじめても良いと思います。ウォーキングやジムに通いはじめることも良いと思います。でも、忘れないでください。同じ動きばかりでは背骨全体を十分に動かすことは出来ません。色々な動きをして欲しいのです。色々なことにチャレンジして欲しいのです。それが、日常のストレス発散につながるのであれば、より有意義ではないでしょうか。

身体を動かすことを推奨するイメージイラスト

とはいえ、背骨のある分節(上下2つの椎骨からなる背骨の一部)だけ動きが悪くなることも起こります。その部分は自分で身体を動かしてもなかなか動いてくれません(他の分節が代償的にたくさん動いてしまうためです)。次回は、その辺りを中心にお話して行きたいと思います。

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