『温めたり、冷やしたり…どちらが良いの?』
【カイロこまば通信】

カイロこまば通信は、2006年11月から当院入口で配布してきたニュースレターです。様々なテーマで健康情報を発信していますので、ぜひご覧ください。順次掲載して行きます!

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テーマ:温めたり、冷やしたり…どちらが良いの?

ぶつけて痛い…、いつも肩や腰が凝っていて…、さあ、あなたなら温めます?それとも冷やします? どちらか迷うことありますよね。「急性期であれば冷やして、慢性の症状ならお好みで…」一言でいえばこれだけなのですが、もちろん適用とならない避けるべき疾患をお持ちの方もいます。もう少し踏み込んでみましょう。

冒頭から脱線です。

我が家の娘達(5歳と2歳です…)の最近の生活ぶりなのですが、2人で遊んでいると部屋の中はぐちゃぐちゃ…。片づけてもすぐに散らかされてしまい、パパ・ママの疲労も2次曲線で増して行くばかり(うちだけ…じゃないですよね)。好き放題にちらかした部屋の中では「お姉ちゃんが取った~」、「邪魔するの~」といった些細なことからけんかが起こることも…。そのような時に止めに入ってとばっちりを食うこと、ありますよね。

先日はおもちゃ箱の缶のふたを振り回されて、それが手の甲を直撃…。ズキズキする痛みがしばらく続く状態でした(カイロプラクティックにとって手は命…「手は勘弁して!」と心の中で叫んでいました…)。さて問題です。この場合は温めます? それとも冷やします? 答えは簡単ですよね。冷やすべきです。

私も冷凍庫にある保冷剤(便利ですよね…)を出してきて、少し濡らしてから患部に10分ほど当てました。ちなみに、冷やし始めると焼けるような痛みや刺すような痛み、しびれが出ます。「無理…外そうかな…」と思いたくなるのですが、ここでしっかりと冷やすことが大切です。感覚がなくなるまで一気に冷やしましょう(もちろん、長く当てていると凍傷になるリスクがあります。連続して冷やすのは長くても15分以内に抑えましょう。急性期には、連続するよりも1日に何回も冷やす方がよっぽど効果的です…)

ここで温める方法と冷やす方法の効果を整理しましょう。

温める方法は、痛みを抑えて、筋の過緊張を緩和し、血管を拡張させることで血流を促進させます(筋肉に溜まっている発痛物質を流してくれます…)。電子レンジで温めて使うホットパックも市販されていますので、そのようなものを利用されても良いかと思います(使用上の注意はよく守って使いましょう…)が、手軽に用いることが出来る反面、表層から温めて行くためになかなか深部に届かないという難点もあります。

ちなみに、温めることを避けるべきケースは冷やす場合よりも多いので注意が必要です。熱に対して感受性を有していない(感覚の鈍麻など神経系の欠損は熱傷の危険が…糖尿病の方も注意!)、熱に過敏(多発性硬化症の方…)、重度の循環器系の問題、出血傾向にある、悪性腫瘍がある、妊娠しているといった場合は避けましょう。もちろん急性期(炎症は外傷の2~3日後がピークとなりますので、概ね一週間は急性期と考えておきましょう。ちなみに急性腰痛も内部の炎症が疑われます…)に温熱を用いることも避けましょう(症状が悪化する危険性が大です!)。持病のある方は掛かりつけのお医者さんに相談されてから使われた方が安心かと思います。

一方、冷やす方法はどうでしょう。痛みを抑え、筋の過緊張を緩和させるといった効果は同様ですが、決定的な違いは局所温度を低下させることで血管を収縮させ、出血や浮腫を抑える点です(急性期は損傷範囲を広げないことが大切です。なので、冷やすが第一選択です!)。先ほど書いた保冷剤でも良いですし、もちろん氷でも構いません。ただ、循環器系の問題がある方(レイノー病や心機能不全がある方など…)や冷気に対して過剰な反応が出る方(アレルギー症状や高齢者の方は注意が必要です…)は避けないといけません。

では、「常に凝っていて…」とか「毎日腰が痛くて…」というような慢性症状の場合はどちらが最適なのでしょう。

両手段とも鎮痛や筋肉の過緊張を緩和させる効果がありますから、どちらでも構わないというのが結論なのですが、温める方がリラックス効果を引き出しやすい、血流を促進させることで筋肉に溜まった疲労性の発痛物質を流してくれるといった点から好まれるのではないでしょうか。ただ、急性期を過ぎているか分からない場合や、持病があって避けるべきか分からないような場合を考慮すると、まず冷やしてみるという選択肢もありますよね(もちろん、症状が増す場合は使用を中止しましょう…)

なお、当院ではホットパックとアイスパックを利用しています(カイロプラクティックによる施術を行う上での補完であって、それをメインとして利用している訳ではありません…)。患者さんの症状に合わせて使用していますが、交互に使うといった方法を用いることもあります。ただ、どちらを使用する際にも患者さんを一人にしておくことなく、少ししてから患者さんに気になる点がないかを確認しています。ご自宅で行う際も、何かあったら近くの人にサポートしてもらえるような状況で利用することが望まれます。

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