『急性腰痛になった時の安静と動き出しのタイミング』
【カイロこまば通信】

カイロこまば通信は、2006年11月から当院入口で配布してきたニュースレターです。様々なテーマで健康情報を発信していますので、ぜひご覧ください。順次掲載して行きます!

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テーマ:急性腰痛になった時の安静と動き出しのタイミング

今回は急性腰痛(ぎっくり腰)のお話です。急性腰痛になった時はとにかく安静…しばらく安静…やっぱり安静…というのでは、良くなるものもならなくなってしまいます。
腰痛で痛がっている男性の画像

ぎっくり腰…いやな言葉ですよね。突然にやってきて歩くことはもちろん、普通に立つことさえもできない状況に陥ってしまいます。なってしまった時はどうしようもないので、まずは横になって痛みが楽になるポジションを探してください(仰向けで、膝の下に少し高めのクッションを入れる、或いは両膝下を低い机の上に乗せるといった方法も試してみてください…)

安静は症状をやわらげるのに効果的ですが、ただ寝ていれば治るという訳ではありません。確かに2日間の床上安静は2週間の床上安静と比較して同じくらい効果があるだけじゃなく、長期の固定による悪影響も軽減できるという研究もあります。でも、床上安静は腰痛にプラスの効果はないし、逆に悪影響があるかもしれないという報告もあるのです。

床上安静は痛みの軽減手段でしかないということをまず理解しましょう。

ただ寝ているのは1日か2日程度と思って、早期に再活動化のための穏やかな運動を始めるべきなのです。とはいえ、脚にしびれや激しい痛みを伴う場合は、ヘルニアのような神経的な問題も疑われますので、早期に専門家にチェックしてもらうことをお勧めします。

ではなぜ床上安静が悪影響をもたらすのでしょうか。

長期の床上安静は血液供給を減少させるため、炎症が生じている内部の傷の治癒過程を滞らせていることも一つでしょうし、安静によって背部の筋肉が萎縮して結果として腰背部の安定性が失われることもあげられます。痛みがしばらくしても抜けてこないような場合は身体の許容量を超える負荷が繰り返しかかっていることが考えられます。これは何か極端な運動をしてということではなく、安定性の欠如、体力の低下によって起きているのです。機能的な問題、つまり身体の働きの低下が少しの負荷でも許容量を超えさせてしまうのです。

急性腰痛となった時に大切なこと。それは、何をすべきで何をすべきじゃないかを知ることです。

まずは2日を超える床上安静は避けましょう。長時間座っていることも腰に負担をかけますので要注意(痛みが少し引いたし…まあ、座っているから大丈夫だろう…というのは危険です)腰を丸める、物を持つ、身体を捻るといった動作は避けないといけません(それも朝は特に注意!)。逆にすべきことは、腰の前弯をなるべくキープするよう心がけましょう(腰を反るのではなく、上に伸ばしながら腰に前に凸のカーブを作るよう意識する…)

起き上がるとき、歯を磨くとき、子供のおむつ替えをするときなどは自然と腰を丸めてしまいますが、そういう何気ない動作が要注意。再発防止のためにも、何かをする前は一度腰の前弯を作り直して、それをキープした姿勢で動作するよう工夫しましょう(膝を上手く使ってください…)

再活動化のための運動も必要です。まずは穏やかな運動から始めましょう。四つ這いの姿勢で腰を上下に動かす運動が第一段階としては適しているかもしれません(とはいっても様子をみながら行ってください…)。連続する回数は少なくても構いません。一日に何度か行ってください。

四つ這いで腰を上下に動かす運動を紹介したイラスト

「どの程度運動して良いかよく分からないし、次の段階はどうするの?…」という感想を持たれるかもしれません。でも、ここからはみなさんの身体の状態を見てみないと何とも言えないというのが正直なところです(痛みからの逃避姿勢が別の問題を引き起こしているかもしれません…)。現在の身体のバランスから腰をどの方向に動かすのが効果的なのか、機能的な問題がないか、二次的な問題が引き起こされていないかなどチェックすべきポイントはたくさんあります。普段の生活に戻るまでの期間を短くし、慢性症状に移行させない…そのために何をすべきかをカイロプラクティックは追求して行きます。ぎっくり腰になった…またなりそう…という時は一度ご相談ください。

カイロこまば通信vol35のイメージ画像

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