カイロこまば通信 第134回
【2016.03.28 発行】
テーマ:副鼻腔と頭痛に関する体験談…
今回は最近の私自身の体験談なのですが、頭痛に関するお話です。
3月初旬のある日、夜に急に頭痛が出て、合わせて気持ち悪さもありました。熱や咳といった風邪を疑わせる症状はなかったのですが、強めの頭痛だったのでその日は早めに寝るようにしました。翌朝起きても治まっていなかったために頭痛薬を飲んだのですが、痛みは楽になっても奥の方にある頭痛の種は残るという状態でした。
翌朝になってもとれず、右鼻の奥の方に詰まった感覚があること、花粉が多く飛び始めたというニュースを耳にする時期であったことから、副鼻腔が詰まることによって起こる頭痛が怪しいな…と思い、当院で行っている頭蓋骨へのアプローチを行ったところ(詳しくは後述しますが、適当に…)、奥の方でドロッと流れるような感覚がして、その後、頭痛の種はなくなりました。
ちなみに、過去に副鼻腔炎に罹った経験があります。もう6・7年は経つでしょうか。その際は激しい頭痛の原因が分からず、脳腫瘍の既往もあるので神経内科にいって相談し、頭部MRIを撮影しました。画像では左の副鼻腔が詰まっており、「これは副鼻腔炎だね…」と診断されました(それも今回と同じ3月のことでした…)。耳鼻科で抗生剤と膿を排出しやすくする薬を大量に出され、それを飲み始めてすぐだったか少ししてからだったか、今回と同じようなドロッと流れる感覚(もっと多かったですが…)があって、その後頭痛は落ち着きました。
それからは、この時ほど長引く頭痛は起きていませんが、何となく春になると頭痛が出やすいと感じます。それが花粉と関係あるのかは分からないのですが(通勤の自転車で鼻水や涙が出るので怪しいのですが、まだ大丈夫と信じ、病院に行ったり薬を飲んだりはしていません…)、過去に副鼻腔炎に罹っていることからも、この時期は「副鼻腔に鼻汁が溜まりやすいので気をつけないと…」と思うようにはしていました(特に対策はしていませんが…)。
前の副鼻腔炎と今回の頭痛が同じ原因とは限りませんが、このような経験もあったので「鼻汁が通るようにならないかな…」と思い、頭蓋骨にアプローチしてみました。といっても、自分では詳しい検査を行えないので、「こちらかな…それともこちらかな…」というようにアバウトに動かし、たまたま上手くいってドロッと流れる感覚を得ることが出来たという次第です(頭蓋骨の調整を自分に行ったことは何度もあるのですが、押す方向が特定できず、上手くいかないことの方が…)。
頭蓋は複数の骨の集合体ですが、顎以外は縫合でつながっていますので、解剖学的には動かないとされています。ただ、カイロプラクティックやオステオパシーといった手技療法では、研究結果も踏まえ、昔から呼吸に伴うほんの少しの動きがあると考えています。アプライド・キネシオロジーでも、呼気や吸気に合わせて筋力検査を行うことで、頭蓋骨の機能障害を判断し、必要な方向に押圧を加えるといった施術を行っております。実際には体験して頂くのが一番なのですが、筋力が呼吸によって変化したり、頭蓋の特定部位に触れてもらうことで筋力アップしたりするので、驚かれる方も多いです。
話が少しそれましたが、今回の体験は、副鼻腔炎から来る頭痛に対してカイロプラクティック(あるいは、アプライド・キネシオロジー)は効果がある…ということを主張している訳ではありません。もしかしたら副鼻腔からの鼻汁の通り道を広げることになったのかもしれませんが(私自身はそれを期待していたのですが…)、ほんの少しの動きですし、それをもって効果があると言うつもりはありません。「結果、上手くいったのでは…」という程度のお話です(もしかしたら副鼻腔の問題ではなかったかもしれませんし…)。ただ、頭蓋は頭痛に対して何らかの変化を引き出すことが期待できる部位ではあります。そのことを知って頂きたく、今回の体験を紹介することにしました。ご参考まで。
※バックナンバー一覧はこちら↓