カイロこまば通信 第3回
【2006.12.11 発行】
テーマ:高いところのお掃除って、腕がだるくなりますよね…
いきなりですが、まずは私自身の体験談から。
3年ほど前だったと思います。高いところの掃除をしていて、ふと腕がだるくて長く続けられないな~と感じるようになりました。ちなみに、それまでは腕をあげて高いところの掃除をしたり、物を探したりしても気になることはありませんでした。
この症状は手を頭の上にあげている時だけではなく、腕を肩の高さまで外側からあげて、肘を子供用のサークルの上にかけながら子供と遊んでいる時にも感じるようになっていました。この方が楽だなと思って取った姿勢なのですが、腕がだるくなってきて軽く"ぞわぞわ"としびれるような感覚が出てきたのです…。
似たような経験をお持ちの方、いませんか?
自分なりに検査したところ、胸郭出口症候群の疑いがあるな~ということが分かりました。
(ここで注意点を2つ。)
- 同じ様な症状を引き起こす他の疾患もあります。きちんとした検査が大切です。
- 私達カイロプラクターは、問診や検査から各種疾患を疑い、必要な部位にカイロプラクティック治療を行いますが、診断行為は行えません(法律の問題からです)。診断書が必要な方は病院に行かれることをお勧めいたします。
胸郭出口症候群とは何でしょうか?
長くなりそうなので、ここでは簡単に。腕に至る神経・血管は、首の付け根や鎖骨近くを通る時に骨格構造や筋肉の緊張によって稀に圧迫されることがあります。そのとき、指や手、腕(小指側が多いです)にしびれ、痛み、だるさを引き起こします。圧迫される場所で何種類かに分かれるのですが、症状をひどくさせる動作の一つに、腕を上げた状態を保持することがあげられます。なので、高いところのお掃除も身体からのアラームとなるのです。
では、何が要因となったのでしょう?
私の場合は、子供の抱っこ(またか~と思われるかも知れませんが…そうなのです)が最も疑われます。というのは、もともと首が前に出た姿勢になっている(要因1)のですが、その時期は子供を抱っこすることが多く、普段以上に肩に重みがかかって鎖骨が引き下げられていた(要因2)ことと、両肩を前に出す姿勢が多かった(要因3)ことが重なっていました。今は良くなっているのですが、下の娘(1歳)はなるべく"長く"抱っこしない(回数は増やすよう心がけています…)ように気を付けています。
腕をあげていなければ気にならないという方もいらっしゃるかと思います。ただ、「最近は腕をあげていなくても気になるのよね~」とか、「腕をあげたときのしびれや痛みが強くなってきた…」という方は、もう少し要因を探ってみてはいかがでしょうか。(普段から腕や手にしびれがある方は、腕をしばらくあげてみて症状がひどくなるか確認してみてください。ひどくなる場合、胸郭出口症候群も疑われます。あくまで可能性ですが…)
次回は、年末ということで大掃除をテーマにして行きます。普段運動をされていない方…次号を読むまでは、大掃除に取り掛からないよう、ご注意ください。お忘れなく!
※バックナンバー一覧はこちら↓